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ルリユール(工芸製本)とは
ルリユール La Reliure(フランス語)
《ルリュール》製本。装丁。特に職人が手作業でつくる工芸品としての装丁やその技術のこと。
【装丁(装幀)】より。
時代の波に流され消えてゆくかにみえた時期もあったが、近年他の手仕事や手工芸と同様に各国で人々の人気を集め、個展や国際展が開かれることも多くなった。
装丁、ブックバインディングbookbinding、ルリユールreliureは、もとは同じ意味内容をもつ言葉である。今日普通に使われるフランス語でルリユールといえば、工業製本ではなく工芸製本のことである。 ルリユール(relieur)とは、フランス語で「もう一度~する/〜し直す」
という意味re-と「(糸で)綴じる」という意味のlier との2つ単語を合わせた言葉である。
フランスでは16世紀末頃からルリユール(綴じ直す人)を名乗る職業が発生して、すなわちルリユールとは劣化した書物の綴じ直しや、仮綴じ本の装丁を施す職人のことを示した。
16世紀末にイギリスの産業革命に伴い“分業による協業”が毛織物業などで生産を活発化させたことで、フランスでも17世紀頃にはあらゆる手・機械工業が同じような生産方法をとるようになった。しかし書物に関しては、16世紀にグーテンベルグが発明した活版印刷の技術伝播によって印刷・製本・出版、これら各分野の業務における境界線が曖昧となり、販売の段階で発生する“利益”の領域侵犯が度々叫ばれるようになっていった。
17世紀末、国王ルイ14世から「パリ市において、出版・印刷・製本業者は、互いの職分を越えてはならぬ」と勅命が下りかくして業界間の争いは王の裁量によって終わりを迎えた。
以降、製本する権利を失った印刷・出版業者は、本を細い糸で簡易に綴じて、書名を印刷しただけの「仮綴じ本」を出版するようになった。 現在のフランスでも、書店に並ぶ書物には「仮綴じ本」が見られる。中には綴じられてさえいない折りたたまれた紙の束のような出版物も存在する。この様に発行部数が極端に少ない詩集などを「仮綴じ本」や「未綴じ本」の
購入者から依頼を受けて、デザイン装丁・製本を施し、1冊の書物として仕上げるのが「ルリユール・工芸製本」である。